玄米とは、稲の実である籾(もみ)から籾殻(もみがら)を除去しただけの、精白されていない状態の米のことです。
玄米は、外側の糠(ぬか)や胚芽が残っているため、白米と比較すると、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富なので健康食品として注目されています。
玄米を食べる際は、農薬残留検査を受けた製品を選ぶことが推奨されています。
自然栽培米や、有機栽培米のような栽培方法は、食の安全性を高めるだけでなく、土壌の健康などにも関わっています。
米糠(こめぬか)は、多くの栄養素を含んでいます
•ビタミンB群:ビタミンB1、B6、ナイアシン、パントテン酸が多く含まれていて、これらはエネルギー代謝や神経機能の維持に重要です。
•ビタミンE:抗酸化作用があり、血液の流れをスムーズにし、ホルモンバランスを整える効果があります。
•ミネラル:マグネシウム、鉄、カリウム、亜鉛などが含まれていて、骨の健康、血圧の調節、免疫機能を改善します。
•食物繊維:不溶性食物繊維が多く、腸内環境の改善に効果的です。
•フィチン酸:体の有害物質の排出を促進し、がん予防効果が期待されています。
•フェルラ酸:ポリフェノールの一種で、抗酸化作用があり、肌の酸化を防ぎます。
認知症予防にも効果があるとされています。
•γ-オリザノール:コレステロール低下、自律神経の調整、更年期障害の改善に効果があるとされています。
•フィトステロール:コレステロールの吸収を抑え、生活習慣病を予防します。
•アブシジン酸:抗炎症作用、動脈硬化や糖尿病の予防・改善に有用である可能性が示唆されています。
玄米の「発芽毒」という概念は、玄米が発芽する前に含むとされる発芽抑制物質なのですが、主にフィチン酸とアブシジン酸がその成分です。
これらが実際に毒性を持つかについては専門家の間でも意見が分かれています。
フィチン酸は、ミネラルと結合しやすく、体内でミネラルの吸収を阻害する可能性があるとされていましたが、最近の研究では、フィチン酸が体にとって重要な物質であり、がんや心筋梗塞、脳卒中を予防する効果があることがわかっています。
一部で、アブシジン酸がミトコンドリアを傷つけるという説がありますが、科学的な根拠は乏しいようで、実際には、アブシジン酸の毒性は認められておらず、食品安全委員会による評価でも安全性が確認されているようです。
玄米を食べる際には、発芽させることで、これらの物質の影響を減らすことができるとされています。
発芽させるには、玄米を適切な時間水に浸すことが推奨されていて、夏場は8時間~12時間、冬場は16~24時間が目安です。
私の炭水化物摂取量は、1日1合の玄米(330g)です。
玄米は、健康を維持するための栄養素を多く含んでいて、バランスの取れた食生活に取り入れることで、さまざまな健康効果が期待できます。