カフェインの離脱症状とは、カフェインの摂取を急に中断したり、減少させたりした際に現れる症状です。
カフェインは血管を収縮させる作用があるため、摂取をやめると、反動で血管が拡張し、頭痛を引き起こすことがあります。
離脱症状としては頭痛以外にも、疲労感や眠気、不快感や抑うつ、イライラ、集中困難、嘔気、嘔吐、筋肉の痛みや硬直などが挙げられます。
これらの症状は通常、カフェインの摂取を中断してから24〜48時間以内に現れることが多く、頭痛は3週間くらい続く場合があります。
カフェイン離脱症状のメカニズムは、カフェインが脳内のアデノシン受容体に結合することによって起こる生理的変化に関連しています。
アデノシンは通常、脳をリラックスさせ、眠気を引き起こす役割を果たしていますが、カフェインがこれを阻害することによって、神経を興奮させ、集中力の向上や覚醒効果をもたらします。
長期間カフェインを摂取し続けると、脳はアデノシン受容体の数を増やして、カフェインの効果に対抗しようとするため、カフェインの摂取を急に中断すると、アデノシンの作用が過剰に働き、離脱症状として頭痛や疲労感、眠気が現れるということになります。
カフェイン含有量が多いものは
•玉露：玉露は100mlあたり160mgのカフェインを含んでいて、最もカフェイン含有量が多いのですが、この高いカフェイン含有量は、玉露が日光を遮って栽培されるため、アミノ酸やカテキンが豊富に含まれることによるものです。
•エナジードリンク：エナジードリンクは商品によって異なりますが、モンスターエナジーは355mlの缶に対して142mg、レッドブルは250mlの缶に対して80mgのカフェインが含まれています。
•コーヒー：ドリップコーヒーは100mlあたり60mgのカフェインが含まれています。
•紅茶：100mlあたり30mgのカフェインが含まれています。
•煎茶(一般な緑茶)・ウーロン茶：100mlあたり20mgのカフェインが含まれています。
カフェインの離脱症状を軽減するためには、カフェインの摂取を徐々に減らしていくことが推奨されていて、いきなり断つのではなく、7～14日かけて少しずつ量を減らすことで、離脱症状を緩和できます。
カフェインが効きやすい体質の人は、離脱症状も強く感じることがあります。
不安障害などの精神疾患がある人は、カフェインの中枢神経刺激作用によって不安感が増大されやすく、カフェイン離脱症状を強く感じることがあります。
カフェインの代謝には個人差があり、遺伝的要因や生活習慣によっても影響を受けるため、自分の体調に合った摂取量を確認してみることが大切です。
