フランスで行われた科学的研究によると、ヴィーガンが摂取するエネルギーの39.5%が超加工食品から得られていることが分かり、これは菜食主義者(37%)よりも高い割合です。
ヴィーガン向けの超加工食品には、合成食品添加物の多用、過剰な塩分含有量、GMO微生物(遺伝子組換え微生物)の使用などがあり、GMO微生物に関しては、ラベル表示義務がない場合があります。
特に、肉代替品(ソイミート、グルテンミートなど)として販売されている多くの製品が超加工食品に分類され、フランスのデータベースによると、肉代替品の89%が超加工食品に該当します。
ヴィーガンの種類
• エシカル・ヴィーガン：動物の命を尊重し、動物由来の製品を避けることを重視
• ロー・ヴィーガン：生の植物性食品を中心とした食事スタイル
• ホールフード・ヴィーガン：加工食品を避け、全体的な植物性食品を重視
• ダイエタリー・ヴィーガン：食事は完全菜食主義で、衣類や日用品は動物性由来のものを使用
ビーガン向けの食品は、添加物の使用が多い傾向にあるため、できるだけ未加工の植物性食品を中心とした食生活を心がけることが推奨されていて、動物性の有無の確認だけに着目するのではなく、添加物の有無にも意識を向けることが求められています。
肉の代替品の添加物使用状況
1．多くの製品で添加物が使用されている
2．味や食感を肉に近づけるために添加物が必要な場合が多い
3．無添加や、添加物を抑えた製品もある
主な添加物の種類
• 調味料(グルタミン酸ナトリウム 、アミノ酸、酵母エキス、香料など)
• 結着剤(メチルセルロースなど)
• 着色料(カラメル色素など)
• 保存料(ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウムなど)
懸念点
• 添加物の過剰摂取のリスク
• 相乗毒性の可能性
• 長期的な健康への影響が不明確
欧米におけるヴィーガニズムは、個人の信念表現、社会的多様性の一部、環境・健康への取り組みとして捉えられ、急速に普及しています。
世界のヴィーガン人口は、約7,900万人から8,800万人程度と推定されていて、まだ全体の1%程度ですが、環境意識の高まりや健康志向の影響で、特に先進国を中心に着実に増加しています。
IMARC Group(市場調査・コンサルティング会社)の予測によると、植物性肉市場は2032年までに、879億ドルに達する見込みで、ヴィーガン人口の継続的な成長を示唆しています。
植物性肉の添加物使用の目的は、肉に似た食感や風味を再現する、保存性を高める、見た目を本物の肉に近づけるなどですが、複数の添加物を組み合わせて使用した場合の相乗毒性が指摘されています。
原材料表示をよく確認し、添加物の少ない製品を選ぶことをおすすめします。
