蕎麦に含まれるルチンはビタミンCの吸収を促進する

Food

蕎麦(そば)は、穀物のソバの実を原料とする、蕎麦粉を使って作られた日本の伝統的な麺料理です。
一般的な「蕎麦」と呼ばれるものは、蕎麦切り(そばきり)を指し、日本蕎麦とも呼ばれています。

蕎麦の歴史は非常に古く、縄文時代には、すでに日本にソバの実が存在していたとされています。
島根県や高知県、北海道などで古代のソバの花粉が発見されていて、ソバの実は古くから日本で栽培されていたことがわかります。

ソバの実が日本に伝来した経路については諸説ありますが
1.朝鮮半島から対馬を経由するルート
2.シベリアから北日本へのルート
3.中国から九州へのルート
などで文献や考古学的なものに基づいていますが、確定的なものではないようです。

蕎麦は、蕎麦粉と水が主成分で、場合によっては小麦粉をつなぎとして使用することもあり、蕎麦粉の割合によって十割蕎麦(100%蕎麦粉)や、二八蕎麦(蕎麦粉80%、小麦粉20%)など、風味や食感が異なります。


蕎麦粉は、製粉方法や使用する実の部分によって種類が異なります

•一番粉(更科粉)
ソバの実を挽いた際に最初に出てくる粉で、最も白く、滑らかな質感が特徴で、香りは控えめですが、ほのかに甘みがあります。
主に高級蕎麦に使用されます。

•二番粉
一番粉の次に得られる粉で、色はやや濃くなり、風味が増します。
一番粉に次ぐ品質で、やや色が濃い。

•三番粉
二番粉の次に得られる粉で、さらに色が濃く、香りと味が強くなります。
一般的に家庭用や安価な蕎麦に使われることが多いです。

•挽きぐるみ
ソバの実を皮ごと挽いた粉で、色が黒っぽく、風味が非常に豊かで、栄養価も高く、健康志向の方に人気があります。

蕎麦はルチン、ビタミンB群、ミネラル(カリウム、マグネシウム、リンなど)、食物繊維が豊富で、エネルギー代謝を促進し、疲労回復や肌の健康維持、腸内環境改善、血糖値の急上昇を防ぎ、糖尿病のリスクを低減することなどが期待されています。

蕎麦に含まれる栄養素のなかでも、ルチンは健康維持に重要な成分として注目されています

•血管の健康
ルチンは毛細血管を強化し、弾力性を失った血管を再生させる働きがあり、血液の流れをスムーズにし、脳出血や出血性疾患の予防になります。

•抗酸化作用
ルチンには強力な抗酸化作用があり、酸化ストレスから細胞を保護し、体内の活性酸素を除去することで、美容効果や生活習慣病の予防になります。

•糖尿病予防
ルチンは糖分とタンパク質の結合を阻害し、AGEs(最終糖化産物)の形成を抑えることで、糖尿病の予防に効果があり、膵臓の機能を改善する効果もあります。

•心疾患の予防
ルチンは高血圧や血糖値を改善する作用があり、心疾患や動脈硬化を予防します。

蕎麦は、必須アミノ酸を含む栄養価の高い食品で、特に健康志向の方に人気があります。

十割蕎麦の時は、蕎麦を茹でる際のゆで汁(そば湯)にもルチンが溶け出しているので、そば湯を飲むことをお薦めします。

グルテンフリー(十割蕎麦の場合)なので、小麦アレルギーの方に適していますが、そばアレルギーの方は、少量でもアナフィラキシーショックなどの重篤な症状を引き起こしやすいので注意して下さい。

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