内臓脂肪は有害物質の蓄積場所になってしまう

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有害物質、特に有機塩素化合物などは、さまざまな特性により、生物の脂肪組織に蓄積されやすい傾向があります。

脂溶性が高い有害物質は水に溶けにくく、油や脂肪に溶けやすい性質を持っていて、生物の体内で分解されずに体内に蓄積され、体外へ排出されにくいので長期間残留します。

人間は食物連鎖の上位に位置するため、より高濃度の有機塩素化合物が体内に入り、脂肪組織に蓄積されます。

内臓脂肪が多い人は、有機塩素化合物の蓄積の量も多くなります。

有害物質として代表的な物質
 •有機塩素化合物(PCB、DDTなどの農薬、ダイオキシン、フロンなど)
 •有機溶剤(トルエン、ノルマルヘキサン、石油エーテル、シンナーなど)
 •有機臭素系化合物(難燃剤、農薬、医薬品など)

食品中の有機塩素化合物の混入経路は、過去に使用された農薬の残留、環境汚染された土壌、水からの吸収、食品の加工・包装過程での混入などがあります。

脂溶性が高い有害物質は、食品を通じて人体に取り込まれやすく、蓄積されやすい特徴があり、肉類(特に脂肪分の多い部位)、魚介類(特に大型の魚種)、乳製品、油脂を多く含む種子(ナッツ類、カカオ、コーヒー豆など)、油脂を多く含む果実(アボカド、ココナッツなど)で、有害物質が低濃度でも、生物の体内に取り込まれると濃縮されていき、継続的な摂取により、体内濃度が徐々に上昇します。

有害物質の影響を長期間受け続けることで、発がん性のリスク、生殖器の異常、免疫系・神経系への悪影響などがあり、哺乳類は、母乳を通じて、有害物質が赤ちゃんに流入するリスクがあります。

食用油を効率的に抽出するために用いられている方法の「溶剤抽出法」は、有機溶剤のノルマルヘキサン、石油エーテルを使用して油脂を抽出します。

溶剤抽出法は、圧搾抽出法よりも油脂回収率が高く、連続的な抽出が可能で、大量生産に適していることから広く用いられています。

溶剤を使用して抽出した食用油は、健康にいいと言われている商品でも栄養素は残っていません。

食用油を選ぶ際は、「圧搾抽出法」の商品のほうがいいと思います。

脂溶性有害物質の排出を促進するためには
 1.食物繊維は胆汁酸と結合し、有害物質の再吸収を防ぐ効果があります。
 2.十分な水分摂取と、適度な運動で代謝を活性化し排出を促進。
 3.ビタミンやミネラルを十分に摂取し、バランスの取れた食事で解毒機能を高める。

食品の栄養素だけを体内に取り込み、有害物質だけを排出できる身体がベストですが、現実的には不可能です。

人体には、有害物質を処理し排出する解毒システムが備わっています。
健康的な食生活と適度な運動を心がけ、体内の解毒システムを効果的に機能させることが重要です。

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