マクロビオティックは健康的な生活を実現するための哲学

Food

マクロビオティックは「大きな生命」や「長寿法」を意味し、日本人の桜沢如一が提唱した考え方で、最初はアメリカを中心に広まり、その後ヨーロッパや日本にも普及しました。
古代ギリシャ語(マクロビオス)が語源で、18世紀にドイツの学者が長寿法という意味で使い始めました。

マクロビオティックには二つの基本原則は

身土不二:暮らす土地の旬のものを食べること
一物全体:自然の恵みを残さず丸ごといただくこと

食事の特徴は、「身土不二」、「一物全体」の考え方に基づき、玄米や全粒粉を主食とし、豆類、野菜、海藻など、旬の食材や地元の食材を使用した、日本の伝統食をベースにしている。

マクロビオティックでは、すべてのものに「陰」と「陽」があるという考え方を取り入れ、食事を通じてこのバランスを整えることを目指します。

マクロビオティックの食事法は、血糖値改善、代謝の向上、腸内フローラの改善などの効果が報告されています。

マクロビオティックの食事の注意点は

•よく噛んで食事する(1口30回が目安)
•お腹いっぱいになるまで食べない
•糖分・塩分・アルコールは量に気をつける
•白砂糖や化学調味料の使用を避ける
•自然な甘みを活かす
•動物性食品(卵、乳製品など)の使用を控える

特定の食品を完全に排除するのではなく、バランスを考えながら取り入れることが重要です。

マクロビオティックは単なる食事法ではなく、自然と調和した健康的な生活を実現するための包括的な考え方で、食事を通じて心身のバランスを整えるとされています。
基本原則や食材の特性などを理解し、個人の体質や健康状態に合わせて、食生活を一気に変えるのではなく、徐々に取り入れていくことが大切です。

桜沢如一氏は健康問題に悩まされていた時に、石塚左玄氏の食養法に出会い健康を取り戻しました。
桜沢氏は、石塚左玄氏の「食養」の原理と、東洋哲学の陰陽論を組み合わせ、単なる健康法ではなく、精神修養法としてマクロビオティックを発展させ、フランスのソルボンヌ大学やパスツール研究所で学び、1931年には『東洋の哲学及び科学の無双原理』をパリで出版し、世界でマクロビオティックを広める活動をしていました。

第二次世界大戦中は反戦平和活動を行い、戦後はGHQの政策に異を唱えるなど、社会活動家としても活躍し、マクロビオティックの思想が世界平和につながると考え、著作、講演、教育、研究活動を精力的に行いました。

桜沢如一氏の思想と実践は、日本、北米、中南米、欧州、インド、アフリカ、ベトナムなど世界中に広がり、特に先進国の自然食運動に大きな影響を与えています。

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