がごめ昆布は、主に北海道函館周辺の沿岸で生育する珍しい昆布の一種で、表面に“カゴの目”のような凹凸模様があることから“がごめ昆布”と呼ばれています。
函館沿岸と、その周辺だけが、がごめ昆布の生育域で、この地域は北からの寒流と南からの暖流が混じり合うため、海の養分が豊富で、がごめ昆布にとって最適な環境が整っています。
その特異な環境が、強い粘りと豊富なフコイダン含有量を生み出しています。
特徴と成分
がごめ昆布は、他の昆布よりも強い粘り成分を持ち、その粘りの主成分はフコイダン、アルギン酸、ラミナランなどの水溶性多糖類です。
利用方法
がごめ昆布は、だしを取るためにはあまり適していませんが、水に一晩浸けて「がごめ昆布水」として飲用する方法や、煮物や和え物に使うと独特の食感と旨味を楽しむことができます。
健康・美容効果
がごめ昆布には、フコイダンやアルギン酸が豊富に含まれていて、この成分は臓器や、組織の修復、免疫力向上、整腸作用、高コレステロールや高血圧の予防などに効果があるとされていて、ミネラルやカリウム、鉄分、ヨウ素なども豊富に含まれています。
がごめ昆布の主な効能は
•高血圧予防:アルギン酸が塩分を効率よく体外に排出する効果があり、高血圧の予防が期待できます。
•動脈硬化予防:アルギン酸がコレステロールの吸収を抑え、代謝や排泄を促進し、糖の吸収を緩やかにする働きがあります。
•抗腫瘍作用:フコイダンやラミナランには抗腫瘍作用があり、がん予防としても注目されています。
•免疫機能向上:フコイダンとラミナランには免疫機能を高める効果があるとされています。
•アレルギー症状の緩和:フコイダンにはヒスタミンの分泌を抑える働きがあり、花粉症やアトピーなどのアレルギー症状を抑える効果があります。
•血糖値上昇の抑制:フコイダンの粘着性により、胃腸内をゆっくり移動するので、食後血糖値の急激な上昇を抑えます。
•ストレス対策:カルシウムが豊富に含まれているため、イライラ感を抑え、精神を安定させる効果があります。
•美容効果:ラミナランには肌の保湿効果があります。
•整腸作用:水溶性食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境を整える効果が期待できます。
がごめ昆布は他の昆布と比べて、フコイダン、アルギン酸、ラミナランなどの水溶性粘性多糖類を多く含んでいて、特にフコイダンは真昆布の約2倍含まれているとされています。
がごめ昆布は、切り昆布やおぼろ昆布などに加工されているものもあるので、簡単な料理にも使いやすいと思います。
海藻類は、ヨウ素の含有量が多いので、甲状腺疾患などの方は過剰摂取に注意して下さい。