食品添加物の過剰摂取は、解毒作用のある肝臓や、濾過(ろか)作用のある腎臓に負担をかけ、臓器の機能が低下するため、うつ病リスクを高める可能性があります。
肝臓は食品添加物だけでなく、アルコール、化学物質、薬剤、残留農薬なども処理するため、これらが重なると疲弊し、機能が低下する可能性があります。
腎臓は体内の老廃物や余分な水分を濾過して、尿として排出する重要な役割を担っています。
食品添加物の過剰摂取は腎臓にさまざまな影響を与える可能性があります
•リンの過剰摂取
無機リンを含む食品添加物(リン酸塩など)の過剰摂取により、血清リン濃度が上昇します。
高リン血症で、血管壁へのカルシウム沈着のリスクが高まり、副甲状腺機能亢進症や骨代謝異常、血管石灰化などを引き起こす可能性があります。
•腎臓への負担増加
添加物の代謝・排泄を腎臓が担うため、過剰摂取は腎機能に負担をかけ、腎機能が低下している人は、添加物の排泄が遅延し蓄積する可能性があります。
•炎症の促進
一部の添加物の過剰摂取・長期摂取により、腎臓で炎症関連遺伝子(炎症反応の調節・制御)の発現量が増加する可能性があり、慢性的な炎症は腎機能の低下につながる恐れがあります。
•遺伝子発現の変動
腎臓でストレス応答遺伝子や、腎臓・尿関連タンパク質遺伝子の発現量が増加する可能性があり、これらの遺伝子発現の変動は腎機能に影響を与える可能性があります。
•塩分・糖分の過剰摂取
添加物を多く含む加工食品は塩分(精製塩)や、糖分(精製糖)も多い傾向にあり、これらの過剰摂取は腎臓に負担をかけます。
遺伝子発現が誤って行われると、細胞機能の障害や病気の原因となることがあり、長期的な食品添加物の摂取は、腎臓にも腫瘍の増加をもたらす可能性があるという報告があります。
食品添加物の過剰摂取は、肝臓にさまざまな影響を与える可能性があります
•解毒機能への負担増大
肝臓は体内の主要な解毒器官で、食品添加物、アルコール、化学物質、薬剤、残留農薬など、さまざまな物質の代謝と解毒を行います。
添加物の過剰摂取は、この解毒作用に過度な負担をかけることになります。
•炎症の促進
一部の食品添加物の過剰摂取・長期摂取により、肝臓で炎症関連遺伝子(炎症反応の調節・制御)の発現量が増加する可能性があり、慢性的な炎症は肝機能の低下につながる恐れがあります。
•遺伝子発現の変動
食品添加物の摂取により肝臓で、がん原遺伝子やストレス応答遺伝子の発現量が増加する可能性が報告されていて、遺伝子発現の変動は、肝機能に影響を与える可能性があります。
•薬物性肝障害のリスク
健康食品に含まれる一部の添加物により、まれに薬物性肝障害を発症するケースがあり、これは肝機能の低下や、肝細胞の損傷を引き起こす可能性があります。
•代謝機能への影響
添加物の過剰摂取は、肝臓の代謝機能に影響を与え、血糖値やコレステロール値の調節に支障をきたす可能性があります。
理論的には、複数の添加物の組み合わせが、肝臓や腎臓に影響を与える可能性が考えられます。
食品添加物は個別に安全性評価がされていますが、複数の添加物を同時に摂取した場合の相互作用については、十分な検証がなされていない面があり、その複合的な影響も考慮する必要があります。